家庭内が危ない

皆さん、生活の中で自分の住まいが一番安全と思われていませんか?
「自分の住まいで事故なんて起こるはずが…」
こんなふうに安心している人は、意外と多いのではないでしょうか。
実は思いの他、けがをするケースが多いというデータがあります。
住まいの中には傾斜の急な階段や、気づきにくい段差など、
様々な危険な箇所が潜んでいます。

階段や脚立からの転落、敷居や浴室、床での転倒、衣服のやけど、
また、入浴中の溺死や、食べ物の窒息事故も高齢者に多い事故です。
特に体が衰えたお年寄りは、家の中で過ごす時間が多いため、
家庭内事故の確率が高くなる傾向があります。

高齢になると体力全般が老化して衰えるため、ちょっとした危険でも、
生死を左右するほどの脅威となる場合があります。
それだけに安全に過ごせるような配慮が必要となる訳です。

家庭内死亡事故のトップは火傷!

国民生活センターが、2003年に全国20ヵ所の協力病院のデータから、
「危害情報からみた高齢者の家庭内事故」をまとめて発表しましたが、
今回改めて2003年度〜2007年度の情報を集計し、
高齢者の家庭内事故について最新の分析を行っています。

それらの中から、主だったものをご紹介します。

【性別・年齢別割合】



【事故の原因・詳細】

高齢者の家庭内事故の特徴!

これらのデータから、
高齢者が住まいの中で事故に合う時の特徴をみてみましょう。

1. 最も多い階段での事故!
  階段が原因で起こった事故は最も多く報告されています。
  事故に至る大きな原因は転落・転倒で、この2つがほとんどを占めます。
  階段の上り、下りのどちらで多く起きるかというと、
  下りの方が上りの約4倍ほど多く発生しているとのことです。

2. 意外と多い床での転倒!
   高齢者の場合、階段等の高所から転落するだけでなく、居室や廊下、
  玄関等での転倒が多くなっています。廊下でつまずく、
  立ち上がり際によろけて家具にぶつかる、カーペットや座布団、
  ふとんや、電化製品のコード等に足をとられるなど、
  ちょっとしたことが転倒の原因になっています。

3. 浴室は要注意!
  浴室での事故は、浴槽で熱い湯に浸かってしまったやけどの他、
  転倒や突然死なども起きています。
  浴室でのやけどは、死亡事故につながるほどの重大なものが多く、
  死亡原因のトップになっています。
  また、冬場の急激な温度差によるヒートショックが原因で、
  入浴中に溺れるという事例も有ります。

高齢者の家庭内事故の防止策!

高齢者が住まいの中で、
事故に合わないようにするための注意点を、以下に示します。

1. 階段での事故を防ぐために!
  ◎ 強固に取り付けられた手摺を設ける。
  ◎ 踏み面には滑りにくい素材を使用する。
  ◎ 照明、足元灯などに十分な明るさを確保する。
  ◎ つまずきそうな物を置かないようにする。

2. 床での転倒事故を防ぐために!
  ◎ 強固に取り付けられた手摺を設ける。
  ◎ 極力段差を無くすか、段差があることをはっきりと分かるようにする。
  ◎ 床には滑りにくい素材を使用して、フローリングなどは滑り止めワックスを塗る。
  ◎ 床には転倒の原因となる、クッションや新聞などを置かないようにする。
  ◎ 滑りやすい靴下やスリッパは履かないようにする。

3. 浴室での事故を防ぐために!
  ◎ 浴室と脱衣所の両方に暖房機をとりつけて、
    温度差をなくし、ヒートショックを防止する。
  ◎ 強固に取り付けられた手摺を設ける。
  ◎ 床には滑りにくい素材を使用する。
  ◎ 給湯やシャワーの湯温が熱くなりすぎないようにする。